先の記事で残業に費やすコストと減らすための意気込みについてお話しました。
残業を減らすのは簡単ではないので、残業を減らしたらいくら支出が減るのか、それを明確にすることで残業を減らすモチベーションにしましょうという話です。
さて、今回は残業を下記の3種類に分けて、種類別に残業の減らし方を解説していきたいと思います。
目次
残業の種類
さて、デイサービスで発生する残業を場面別に下記のように分けましょう。
ここで言う営業時間外とは朝の送迎担当が出発してから夜の送迎担当が出発するまでの時間を言います。
1.営業時間外にしか出来ない業務
- 後片付け(掃除、洗濯、洗い物など)
- 全体会議(申し送りなど)
まず、ご利用者様がいらっしゃる前では出来ない業務で残業が発生してしまっている場合ですが、これは基本的必要のない業務を減らしましょう。
私のデイサービスでは基本的に申し送りの時間を設けていません。
ご利用者様への対応で注意や変更が必要な場合は全職員で見ることができるLINEで報告するようにしています。
また、後片付けの時間を短縮するためにはお金を使うことで解決できるものがあります。うちのデイサービスでは食洗機、ルンバ、乾燥機などをそろえることで買える時間がだいぶ早くなりました。
全部合わせても15万程度で揃えられますので充分ペイできるでしょう。
2.いつでもできるが、営業後になりがちな業務
- レクレーションなどイベントの準備
- 業務日誌など記録の記載
時間があればできるのだが、日中は現場の業務に追われるため残業になってしまう業務です。現場の職員に多い残業だと思います。
これらの業務はご利用者様がいらっしゃるうちからどれだけ行えるかが勝負になります。
担当者が決まっていないため誰かがやるのを待っていると言う状態はもったいないので必ず担当者を決めておきましょう。
他の職員は代わりに業務をみたり協力をさせるようにしましょう。
3.定期的(月単位、新規契約毎)に発生する業務
- アセスメントや通所介護計画書の作成
- 請求や実績報告
- シフト作成
毎日やる必要はないけれども月末の実績報告や10日までの国保連への請求など期日があったり、ご利用者様と契約する場合に必要な準備などの業務です。
こういった業務は管理者や生活相談員の業務に多いのですが、こういった管理職が現場に出なければならない小規模の施設だと後回しにされがちです。
それが溜まりに溜まってしまって大量の残業の繋がってしまうことがあります。
こういった場合は毎日の業務の中に必ず書類整理を行う時間を作りましょう。
強制的でもいいですから時間を決めて10分でも必ず書類整理を行わせます。
もちろん他の職員の協力が必要になりますので根回しを行っておきましょう。
私のデイサービスの場合、午後の入浴が終わってから帰りの送迎までの時間、管理者は必ずPCの前に座るように指示しています。平均的に30分程度の時間を確保できています。
私からの支持ということで他の職員からの協力も得られますし、毎日やらせますのでちりつもで月10時間程度時間を確保できていることになります。
これの制度を導入してからうちの管理者は月末や請求前に数時間残業すればいいだけになっています。
4.突発的に発生する業務
- 事故やクレーム処理
- 運営推進会議や実地指導などへの対応
突発的に発生する業務によって残業が発生するのは防ぎようがないです。
発生した際にいかに素早く処理するかが問題になります。それには事前にマニュアルを作ったり研修を行うことで事前に準備しておく必要があります。
実地指導や運営推進会議などの対応などは同じ地域内で経験している事業所の管理者などから情報をもらったり、グループ内の他の管理者に助言をもらいながら準備をしていけば効率的な業務が行えるはずです。
私のデイサービスは3店舗ありますが、運営推進会議のテーマや進行の手順は持ち回りで決めていますのでだいぶ助かっています。
また、費用はかかりますがコンサルタントなどを雇って処理をさせる方法もあります。実地指導などは返戻が発生する可能性もありますのでプロに任せるのも1つの方法です。
残業を減らしたらご褒美
私は残業は会社と職員が半々の負担で減らしていくものだと思っています。
前の記事でも書きましたが、残業を減らすのは職員にとって金銭面でのデメリットがあります
もし、残業を減らすことができたらぜひ職員たちを誘って食事をごちそうなどねぎらって上げてください。
そうすることで職員の指揮も上がり、どんどん残業を減らすことができるでしょう。
【管理・営業業務の記事はこちら】
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