経営者の仕事

【デイサービスと総合事業】要支援者を単にお断りしていませんか?

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様々な賛否両論を巻き起こしてきましたが、介護予防・日常生活支援総合事業(以下、総合事業)の制度がアナウンスされて平成30年4月に猶予期間が終了し、いよいよ全国で本格的にスタートします。
総合事業の詳細についてはこちらで説明していますが、各自治体によって制度が自由に設計することができるので、地域の特性に合わせた介護サービスが期待されています。

自治体によっては大きな変革をもたらし独自の色を出しつつあるところもあるようですが、今現在ほとんどの自治体が手探りで事業を始めている状態のように感じます。
この政策の行方はしばらくのあいだ見守り続けなければ評価を出すのは難しいかもしれません。

ただし、すでにデイサービスを始めている我々の視点から見ると総合事業への移行は増加し続ける社会保障費の圧縮を市町村に課している側面が際立ちます。
つまり総合事業の導入という改革の中で要支援者に対する介護報酬の引き下げが行われているということです。

デイサービスにおいてもその影響は大きく、要支援のご利用者様のご利用単価が下がる自治体が殆どになるのではないでしょうか。
私が事業所を置く、東京都下の区役所も通所型サービスのコードを発表していますが、従来の介護予防通所介護に比べると軒並み介護報酬は下がってしまっています。

さて、今回はそんな総合事業のご利用者様に対するデイサービスの対応について考えてみたいと思います。

総合事業お断りの事業所

さて、皆様のデイサービスでも総合事業の受け入れについての戦略は定まっているでしょうか。
総合事業がアナウンスされてから要支援者の問い合わせが増えたと感じている方も多いのではないでしょうか。
現に私のデイサービスでも要支援者の問い合わせが2割程増えたように思います。

これは要支援者のお断りをしている事業所が増えているにほかなりません。
ケアマネジャーからも要支援者の行くデイサービスがなくて困っているという嘆きが聞かれています。
確かに要支援者でも今までのような介護が必要な方はたくさんいらっしゃいます。
それを急に利用お断りにするのはかわいそうでしょう。

しかし一概に事業所を攻めることも出来ません。
定員が決まっている中売上単価が20%以上落ちてしまう利用客を取っていては売上が立ちません。
デイサービスにとっても死活問題なのです。

さて、私のデイサービスではどのような対応を取っているかと申し上げますと、要支援のご利用者様の受け入れは定員の2割までが好ましいという指標を作っているのみで無理にお断りはしていません。
もちろん、曜日によって要支援者ばかりになってしまう場合調整をさせてもらうこともありますが、基本的に2割という高い水準を設けて受け入れています。

下記に示すように要支援者を受け入れるメリットは少なからずあるからです。

総合事業受け入れのメリット

介護度が低いとキャンセルが少ないため収益が安定する。

キャンセル(ご利用者様のお休み)がデイサービスの収益に大きな影響を与えることは下記の記事でなどで何度も言及してきました。

【デイサービスのキャンセル料】うまく使えば利用者の休みが減る!?

【キャンセル待ちの確保】デイサービス売上急増の秘密兵器

【デイサービス送迎担当者の必須能力】お休みさせない送迎(ドタキャン返し)

私のデイサービスの平均キャンセル率は17%弱とかなりの比率になっています。介護度が高く単価が高くてもキャンセルされてしまっては売上を圧迫します。
介護度とキャンセル率は正比例するわけではないですが、要支援者はお休みが少ない傾向があります。

もし、要支援のご利用者様がお休み無くご利用いただけるとして、総合事業の給付費単価が要介護の給付費単価の17%内の差しかないのであれば要支援者も積極的に受け入れてもいいかもしれません。
ちなみに私のデイサービスの要支援者の欠席率(今回は1事業所のみ)は7%と10%も乖離が有りました。

将来に介護度が上がっていく

現在要支援の介護認定を受けていても将来は上がっていくことがほとんどです。
これは統計を取っていませんが、要支援者の方は2年程度来所いただいていると大概は要介護状態になられているように思います。
将来介護度がつくまでは利用は週1回までにしておき、介護度がついてから複数回の利用を勧めるという戦略も立てられます。

ケアマネジャーに恩を売る

現在要支援者の受け入れ先に困っているケアマネジャーはたくさんいます。
さらに要支援者をマネジメントとしているは地域包括支援センターですのでそういった人脈を作っておいて損はないでしょう。

ただ単に単価が下がるからと要支援者をお断りするのは考えものかもしれません。
皆様の事業所の要支援者と要介護者の欠席率だけでも比べてみてはいかがでしょうか。

介護保険法の改正や自治体による総合事業の変更などデイサービスの売上は外部要因が強くてとてもこれからも苦労が耐えないことでしょうが、正しい判断決断を取るための一助になればと思います。

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