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【売上増!!総まとめ】デイサービスの営業集客・稼働率アップ・定着方法

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デイサービスの経営者や管理者の方で、売上の増加や維持に悩まれている方は多いことでしょう。

売上を上げろと言われてもどんなことをやればいいのだろうと迷っているうちに現場の作業に追われてしまうということになりかねません。

今回は売上維持増加のためにやれることを下記の3つにまとめ、私がやっていることの大分部について披露していきます。

  • 集客営業
  • 稼働率アップ
  • 利用者の定着

少々長い文章になってしまいますが、ぜひとも参考にしていただいて売上維持増加をかなえていただければと思います。

デイサービスの営業集客

ケアマネ営業による集客

どんな商売でもまずは集客から始めなくてはなりません。デイサービスもその枠を超えません。

しかしながら他のビジネスと徹底的に違う点が一つあります。

それは

ケアマネジャーがご利用者様のサービス選択に多大な影響を持っている

ということです。

介護保険制度すべてに言えることですが、デイサービスはケアマネジャーが推薦した事業所の7割は契約に至っています。

間に入る人間がこれほど影響力を持つ事業は他では考えられません。
このことを前提に集客営業について考えてみましょう。

デイサービスのAIDA

店舗ビジネス集客・営業の基本はまず名前を覚えてもらい行動を起こさせるための宣伝活動です。
この行動を誘発させる手順としてAIDAという分析方法を知っておきましょう。

  1. Attention(顧客の注意を引く)
  2. Interest(顧客に商品を訴求し関心を引く)
  3. Desire(顧客に商品への欲求があり、それが満足をもたらすことを納得させる)
  4. Action(顧客に行動を起こさせる)

この顧客部分をケアマネに置き換えて考えればデイサービスでも当てはまります。

  1. まずは自分の施設を認知してもらわなければなりません。
    これはあいさつ回りをしたり、チラシを持って行ったりと工夫されているかと思います。
  2. お店を認知してもらったら次はお店の特徴やサービス内容を知ってもらい関心を持ってもらうことです。
  3. そして、どのようなご利用者様がそのサービスを求めているのか具体的な例を思い浮かべるようになります
  4. 最後に、デイサービスにぴったりなご利用者様がいらっしゃったらご紹介いただけるという流れです。

このそれぞれで、今やっている方法を強化することができれば大きな効果を生むことができるかもしれません。

1.Attention ケアマネの注意を引く

ケアマネ営業の基本はとにかく訪問営業です。

しかし、ケアマネジャーはとても忙しく挨拶に行ってもなかなか話を聞いてもらえないことが多いです。

また、とにかく足を運ぶことを営業だと考えている経営者や管理者が何度も何度も営業に来るのは鬱陶しく感じることでしょう。

まずケアマネに好印象を与えつつ覚えてもらうために下記のことに気を使って訪問しましょう。

  • ケアマネがゆっくりデスクについている時間を狙う
  • さわやかな服装で元気よく挨拶する
  • 説明は要点をまとめて話しさっと終わらす
  • 興味を示したら聞かれたことにきっちりと答える

ケアマネがデスクについてゆっくりしている時間をご存知でしょうか。

はい、それは一日の訪問を終えて書類の整理や明日の準備をしている時間です。
17:00~18:00くらい、就業時間の30分前くらいです。

また、帰る間際に何しに来たんだ、と怒られる方もいらっしゃいますが、基本的にゆったりと帰りの準備をされていることが多いです。

あと、月のスケジュールで言うと、月末は実績の管理、毎月10日前後は請求管理でかなり忙しいはずです。

10日過ぎから一気に訪問に入るので20日前後くらいが事務所にいることが多いかもしれません。

続いて訪問時の注意ですが、介護業界にいるとユニフォーム代わりの色付きポロシャツでそのまま営業に行かれている方が目立ちます。
これをパリッとしたスーツに変えるだけで必ず一目置かれます。

スーツはちょっとといわれるのであれば、ワイシャツでもかまわないので体に合わせたさわやかな色のオーダーのシャツを作ってみてください。

事業所に入るときは大きな声で店名がフロア全体に聞こえるように話します。

もしかしたら店名を聞いて、奥にいるケアマネが寄ってきてくれるかもしれません。

基本的に相手方は1人か2人の方が対応されると思います。
話したことはその方々を通して他のケアマネに伝わるんだということを意識します。

その日伝えたいことは1分以内に終わるようにまとめておき、はっきりとした口調でさっとお話ししましょう。

あまり多くのことを話しても、忘れてしまってちゃんと伝わらないからです。

2.interest ケアマネに特徴やサービスを知ってもらう

ケアマネに特徴やサービスを知ってもらうにはとにかく視覚に訴えることです。

百聞は一見に如かずといわれますが、まさにその通り、さらに付け加えると百見は一触に如かずです。

最終的にはケアマネに事業所に来てもらってサービスしている姿を見てもらうことが最も効果があるということです。

簡単にケアマネは事業所まで見学に来てはくれません。まずは視覚に訴えるチラシを作りましょう。

チラシの作り方

チラシに乗せる項目は下記にある程度かまいません。

気を付けるのは高齢者も読むということを意識して大きな文字や写真を使うことです。

また、写真の数を多くすることで

  1. 店舗名住所営業日などの基本情報
  2. サービスの特徴
  3. 店舗の写真
店の写真の撮り方

できればプロのカメラマンを呼んで、施設の写真を撮ってもらいたいですが、最悪自身でとるにしても一眼レフカメラなどを用意しましょう。
※最新のスマホはカメラの性能もかなり上がっているようです。

写真を撮るとき人を入れるべきかと聞かれることがありますが、モデルもプロではないと変な緊張感が写真に出てしまうので、無人の施設の写真でいいと思います。

一つの構図で光の加減などを調整しながら最低20枚くらいは撮って選べるようにします。

写真を選ぶときは多くの人の意見を聞いて参考にしましょう。特にケアマネに多い30歳から50代の女性の意見を聞くといいかもしれません。

動画も撮ってみよう

デイサービスで動画をとっているところはまだまだ少ないように感じます。

スマホであれば、簡単に動画をとることができますしYouTubeを使えば簡単にネット上にアップロード可能で、どこからでも閲覧可能です。

ほとんどのケアマネもスマホをもって活動をするようになっていますので、閲覧してもらうこともできます。

また、ご利用者様にとっても動画の方がどのような施設かより感じることができることでしょう。

ちなみに私が撮って編集した『日帰り温泉型デイサービスはつね』の紹介動画です。

実際に見てもらうのが一番

最も特徴やサービスを知ってもらえる方法はやはり実際に施設に来てもらい、ご利用者様にサービスしている姿を見てもらうことです。

ご利用者様が喜んでいる姿を見たら必ず施設のファンになってくれるはずです。

チラシなどの見学に都合のいい時間などを書いたり、『ご見学がてらコーヒーでも飲みにいらしゃってください!』など来やすい雰囲気を作っておきましょう。

また、ご利用者様を通して見学に来てもらうようにお願いするもの一つの方法です。

特に気にってくれているご利用者様をピックアップして、ケアマネに見学に来てもらえるようにお願いしてみましょう。

ご利用者様のお願いとなると来ないわけにはいかない、となるかもしれません。

3.Desire どんな要介護者に合うのか

ケアマネは要介護認定が下りた方を割り振られると、まずはアセスメントを取りにご自宅(病院や施設などの場合も)まで訪問します。

そこではADLや日々の生活の状態、家族との関係など様々な情報を収集したうえでご利用者様の希望をかなえるべく介護計画を立てます。

その情報集中に、

このご利用者様はあのデイサービスにぴったりだな

と思わせることができるかというのが、このDesire(要望)なのです。

ポイントとしては、メインターゲットとしている利用者の属性を簡潔な言葉を使って常に発信していくことです。

例えば、私のデイサービスでは、短時間でお風呂に入って帰りたがる人はうちのデイサービスにぴったりだと常に言って回っています。

これだけで、めんどくさがりやに人、外に出たがらない人、半日座っていると腰が痛くなってしまう人といった方に当たると、うちのデイサービスのことを思い浮かべてくれるようになります。

まずは自身のデイサービスのメインターゲットとなる人物を思い浮かべて、その方を3つの修飾語で表してみてください。

その単語がケアマネもすぐに思い浮かぶようになれば、かなりの紹介を獲得できるようになっているはずです。

4.Action ご紹介をもらう

実際にご紹介したいご利用者様がいたときに電話をかけても管理者がつかまらずに話が進まないなどということがあっては困ります。
ケアマネから直で管理者や生活相談員に連絡がもらえるように携帯電話番号の交換はもちろんのこと、LINEでつながっておくことも大切です。

私も管理者をしていたころは多くのケアマネと直接LINEでやり取りをしていました。

また、まめに返信したり気軽に依頼しやすいような口調の文章を心がけて、コミュニケーションがとりやすいという印象を作ります。

他にご紹介をいただきやすくする方法として見学の対応の融通性があります。

せっかくご利用者様を紹介したいと思っても、見学の日程が合わなかったり、何か希望に添えず取り逃がしてしまうのはもったいないです。

そのためにもまず送迎付きの見学対応は必ずやってください。
また、見学が可能な日程もできる限り増やしてご利用者様の希望日希望時間に見学ができるようにスケジュールを空けておきましょう。

体験利用は介護保険上難しいのですが、危険の及ばないことであれば多少は見てもらってもいいでしょう。

直接営業による集客

数は少ないですが、私のデイサービスでも直接要介護者への営業にて獲得したご利用者様がいらっしゃいます。

HPによる集客

最近はかなりお年を召した方でもホームページを見て情報を収集されるようになっています。

70代前半の方であればほぼ当たり前のようにインターネットを使いこなされます。

となるとご利用者様本人はともかくそのご家族は必ずインターネットを利用されているはずです。

しかし、デイサービスで独自のホームページを作られている施設はまだまだ少ないです。

必ずホームページを作成して、基本的な情報以外にも施設の雰囲気がわかる写真を載せましょう。

うちのデイサービスでも、ご本人がケアマネに連絡して『こんなデイサービス見つけたけど通えない?』などという問い合わせがありました。

ポスティングによる営業集客

ポスティングは高齢者が住んでそうな集合住宅や住宅街にチラシをまく営業のことです。

印刷をやっている業者がポスティングまでやってくれることがあります。

私の場合、開業前の1か月間でに自らポスティングを行っています。

大体施設から半径2Km以内にある団地やマンションなどをピックアップして数千枚配っています。

その期間は時間がありますし、地域の道路やランドマークとなる建物を覚えるのに役に立つからです。

配るときは配布を禁止するマンションもありますし、通報されてしまうこともあるので介護施設の人と一目でわかるような格好をすることをお勧めします。

大体1,000枚配ると1件くらいの契約につながると思います。

休眠客の掘り起こし

また、直接営業といえるのかわかりませんが、やめてしまったご利用者様への営業も重要です。

よっぽど嫌な思いをした場合は無駄かもしれませんが、やめてしまったのだからとあきらめるのはもったいないです。

ご利用者様自身のADLなどの状況も刻々と変わっているはずですし、ご家族の状況が変わったことによって再利用となるケースもあります。

数か月に1度、簡単な再利用を促すチラシの郵送や現在の状況を聞くために電話をする程度で構いません。

意外と戻りたいと思っていたのに、一度やめてしまった手前、言い出せずにいるような方がいるんです。

ぜひ、休眠客の掘り起こしも行ってください。

稼働率アップ

稼働率とは定員に対してどの程度のご利用者様が来所いただけたかの割合を言います。

基本的に月単位で測定されることが多いので、下記のように表されます。

簡単なデータですので、必ず毎月算出して把握しておきましょう。

 

月の総来所数 ÷ (定員数 × 月の営業日数)

月の総利用者来所数が450回で定員数が25名で30日間営業していたら、稼働率は60%となります。

基本的に80%を超えていれば良いデイサービスということができるでしょう。

傾向としてはレスパイト型デイサービスが

稼働率アップへの施策

稼働率アップという言葉は私の中では

今いるご利用者様の中でいかに取りこぼしをなくすか

のための施策と定義しています。

つまり、新規ご利用者様へ営業集客と分けて、集客した後にやれることのことを言っています。

そして高稼働率へのポイントはたった2つ

お断りを減らすこと

キャンセルをなくす

です。

お断りをなくせ

せっかく集客してもお断りばかりしていては稼働率はいつまでも上がりません。

見学までこぎつけたご利用者様は100%受け入れるつもりで臨んでください。

そのためにはある程度の準備が必要です。

時間と曜日に隔たりを作るな

何も考えずに営業集客を行っていると、利用曜日に隔たりができたり、午前と午後2単位でやっている施設は時間に隔たりができたりします。

私も当時、高齢者は午後の利用を好まれる方のほうが多いということを知らず、午後が早いうちに満員となり、午前中が妙に空いてしまったという経験があります。

その結果、午後でしか入れないという方を何人もお断りしたという経験があります。

そこから午前でも午後でもいいというご利用者様は極力午前に入れるようにしました。

その結果、まんべんなくご利用者様を集めることができるようになりました。

また、曜日によっても隔たりができることがあるでしょう。

特に土日なんかはご家族がいらっしゃることが多いので、レスパイト型デイサービスの需要は低くる傾向があります。

また、祝日の多い月曜日も人気がなかったりします。

こういった傾向を踏まえて、最初から人気がない曜日や時間から埋めていけるように計画しておきましょう。

持病のある方・何らかの処置の必要な方

これもデイサービスではよくあることですが、ある特殊な持病を持たれている方や難しい処置が必要な方を断ってしまうケースです。

当然医療処置や受け入れられる設備のない場合は仕方のないことですが、扱える可能性のあるケースを無下にお断りしてしまう施設が多いように感じます。

私も開業当初は病気の知識も乏しいかったですし、自信がなかったのでよくお断りをしていました。今となってはほとんどの方の受け入れが可能なのに・・・

例えば下記のケースは私の『日帰り温泉型デイサービスはつね』で受け入れ可能なケースです。

この項目をパンフレットなどに載せておくとケアマネやご利用者様に迷わせることもないですし、印象も良いようです。

  • 胃ろう
  • 酸素ボンベ
  • 導尿カテーテル
  • 全身まひ(体重60kg以上はご相談ください)
  • ターミナルケア
  • インスリン注射(単位数の見守り)

医療処置が必要なくてもこれだけのご利用者様を受け入れられています。

私たちがこれらを受け入れられるようになったのは今までの経験というものもあります。

関わるドクターや看護師に積極的に指導を仰いで来た成果だと思っています。

こういったケースを経るとケアマネからの信頼も厚くなりよりご利用者様をご紹介いただけるという結果になることもあります。

皆様の施設でも諦めずに、どのような方々を受け入れられるか、少しでもお断りせずにいられるかを日々考えてください。

キャンセルをなくせ

デイサービスは高齢者を扱うビジネスですから、キャンセルはつきものです。

そして介護保険事業は定員が決まっていますので、キャンセルはその分稼働率減に響いてきます。

雨の日対策

我々若者でも雨が降るだけで気分がめいります。

高齢者はさらに腰が重くなり、雨が降るだけでお休みしたがる方もいらっしゃいます。

まず、雨に濡れないような工夫をしてください。

車の送迎でも玄関ぎりぎりまでつけたり、傘も特大サイズを用意してください。

濡れてしまった時用に送迎車にタオルを用意しておきましょう。

対策としては雨の日はおやつを豪華なものにするとか、雨の日だけやる特別なレクリエーションを作ったりするのが効果的です。

当然ご利用者様が喜ぶようなものを本気で選んで、雨の日が楽しみになるようなものでなくてはなりません。

キャンセル料の設定

キャンセル料を高くしてしまうとトラブルに発展したり、契約の段階になって拒否されるなどリスクもあります。

しかし、うまく使うことでキャンセル自体を減らす効果があります。

それは決して高すぎないが、休むくらいなら行ってしまおうというような気持ちにさせる値段の設定と徴収の仕方を決めましょう。

例えば、私のデイサービスでは当日の朝以降のキャンセルはキャンセル用料を2,000円と設定しています。

ただ、休みの連絡をもらった際に次回から1か月間お休みがなければキャンセル料いただかないということも伝えています。

こうすることでちゃんと来所し続ければ2,000円得するというように思わせることができるのです。

キャンセル待ち

ドタキャンが出てしまった場合、埋め合わせるように他でご来社いただけるご利用者様をストックするのも稼働率アップの術です。

朝にキャンセルが決まってすぐに連絡することで来所いただけるようなフットワークの軽い方を選んでキャンセル待ちにしなければなりません。

私の経験上、独居の男性のご利用者様で人との交流が大好きな方は比較的キャンセル待ちに向いていると思います。

また、ケアマネの協力も必要です。ケアプランに通所の回数に幅を持たせてもらったり、ほかのサービスを入れる時間を調整してもらう必要もあるかもしれません。

注意しなければならないのが、キャンセル待ちの日程ばかりになってしまうと、そのご利用者様がへそを曲げてしまう可能性があります。

必ずレギュラーで通所する日を数日間決めて置いたうえで、キャンセル待ちの日を設定するようにしましょう。

ご利用者様を定着させるには

ご利用者様の体調が悪くしてしまったり、ご家族の事情でやめてしまうのは仕方ないです。

しかし、他の理由で辞めてしまう方を阻止するの売上維持のための大きな施策です。

不満はすぐに察知する

何らかの不満を持たれているご利用者様でも、それをデイサービスの人間やケアマネに伝えてくれる方はまだいいです。

その不満を解決すれば決してやめることはないですし、解決することでさらに絆が深まることもあります。

問題なのは不満を言えずに貯めてしまう方です。
そういった方は不満を漏らすことなく最後までそれを察知させずに辞めてしまいます。

そういった方が見せるちょっとした合図を見逃さずにケアしていかなければなりません。

不満を言いやすい場所

私が経験してはっきり言えることですが、不満を言いやすい場所は送迎中の車や入浴中の浴室などの密室です。

送迎中に2人きりになると突然饒舌になられる方がいらっしゃるでしょう。デイサービスあるあるです。

ですから、送迎担当者と入浴担当者にはご利用者様との会話で何かおかしいところがないか、何か言いたそうにしていなかったか細心の注意を払うように指導しています。

2人きりや少人数でいる時間がながくなりますので当然信頼関係も構築されますし、聞かれる人が少ない分不満を吐露しやすいのでしょう。

不満の内容を聞ければこちらのものです。

本人は他の人には言わないでとくぎを刺すことが多いですが、わからないようにうまくその不満を解決できればいいのです。

平等の難しさ

上記では不満をとにかく解決せよと言ってきましたが、実はすべての不満を解決しているとえらいことになる場合があります。

それは、不満を言った人だけの意見を聞いた結果、ご利用者様の中で不平等が発生してしまう場合です。

人が集まるところでは声の大きい、文句の多い人に周りが合わせるようになってしまうことをノイジーマイノリティなどと表現することがあります。

不平不満を言う人ばかりの言うことを聞いてばかりいるとそのうち我慢している人々が一斉にやめてしまうなどということになりかねません。

高齢者は人間関係を長く続けられているだけあって、施設側が平等な対応ができているかちゃんと見られています。

しかし、平等と簡単に言ったもののこの言葉を実行するのは非常に難しく思います。

数年前にあった事例ですが、私のデイサービスでは主治医に許可をもらっていれば喫煙スペースで煙草を吸うことができ、Aさんは契約当時から煙草を吸っていました。

また、Bさんは煙草が大好きなのですが、主治医に止められていて私たちも我慢させるのに苦労していました。

一応、タバコを吸われる方が集まる日を火曜日と金曜日に設定していたのですが、AさんがたまたまBさんの来所される日に振替できたことで、Bさんが施設を禁煙にしろと騒ぎだしてしまいました。

この時はどのように対応するべきか非常に困りました。
結局主治医の意見があるからAさんを制限することはできないという結論に達しました。それを聞いたBさんはその日のうちにデイサービスを辞めてしまいました。

判断の基準

何か行動に対する基準になるものがあるわけでもなく、平等の解釈も人それぞれです。

デイサービスのようないろいろな障害を抱えた様々な年齢や家庭環境の方がいらっしゃる中で平等な対応というものについて深く考えなければなりません。

特にあなたが経営者や管理者であるのならば、その対応でご利用者様を怒らせたり施設を辞めてしまうようなことになってしまうのです。

一つこういった判断を下さなければならない時の基準として、『売上を増加または維持させるための最善策を講じる』というものを採用してみてはいかがでしょうか。

プライベートな付き合い

介護保険上、ご利用者様とプライベートな付き合いについてはグレーとされています。

お互いに利益が生まれてしまったりしてはアウトです。

しかし、要介護者は様々な悩みを抱えていたり、日々人とのコミュニケーションを望んでいます。

ですから、私は職員とご利用者様のメールでのやり取りは許可しています。

電話をしてしまうと職員の負担になることもありますし、当然外で会うことなどはNGにしています。

メールであれば、いつでも時間があるときに返せますし、気軽にやり取りできるようです

そういった、心の通じ合いはご利用者様にとってとてもうれしいことですし、刺激的なようです。

一緒に同じゲームなどを楽しんでいるケースもあるようで、とてもいい交流をされていると感じます。

そういったやり取りのあるご利用者様で嫌な思いをしてやめてしまったケースは聞いたことがありません。

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